毒を以って毒を制す…的な「空亡の解き方」とは

空亡の時期って、何かと気になりますよね。何をするにも、何だか悪い事が起こりそうで、つい気が引けて尻込みしてしまうものです。実は空亡とは悪い事ばかりではありません。詳しくは…
空亡とは運が下がる天中殺にあらず「摩訶不思議な空亡について考えてみる」…をお読み下さい。
…とは言っても、やはり気にはなります。そこで今回は…
空亡の悪い働きをなくす解空を上手く利用する方法
…についてご紹介したいと思います。今回は少し専門的で長くなるので、ここから先は初心者は読みとばしていただいて結構です。(※目次の、3 空亡の解き方(解空)からお読み下さい)
目次
解空とは何か?
みなさんは「解空」という言葉をご存知でしょうか?文字通り「空亡を解く」と書きますから、空亡の働きをなくす事だと推測はつくと思いますが…。
実は、四柱推命において、解空の読み方は非常に難しく、熟練した占術者でないと間違った占断をしてしまいます。
四柱推命で占ってもらった時に…
「あなたの○柱が空亡していますが、よく調べると解空していて、空亡がなくなるかもしれません。もう少し詳しく調べさせて下さい」
…なんて占い師に言われ、期待して待っていたところ…
「やはり難しいようですね。残念です」
…などと言われ、がっかりする場合があります。別にこれは占い師が意地悪で言ったのではなく、占断において色んな事象を考慮しなければならないからです。
もちろん、このブログで何度も述べているように、空亡がすべて悪いわけではなく、空亡とはゼロに戻ることです。もしかしたら四柱の一つの空亡が、悪いものをゼロにしてくれているかも知れません。それを解空することで、悪いものが表に出てくる可能性もあるのです。
また、同じ空亡であっても、影響のすごく出やすい人と、ほとんど出ない人がいる事も考慮しなければならないでしょう。
空亡とは(成り立ち)
まず、空亡の考え方を簡単に説明しますと…空亡は十干・十二支によって決まります。
十干(じっかん)は 「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の10の要素からなります。
十二支(じゅうにし)は「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12の干支(えと)です。
この「十二支」と「十干」を組み合わせていくと60種の組み合わせができます。これを「六十干支」または「十干十二支」と言います。ちなみに一巡するのに60年かるので、60歳を迎えた人を祝う習わし「還暦」の元となりました。
上の並んだ十干と十二支を上下に見て下さい。甲・子(きのえ・ね)→乙・丑(きのと・うし)と順に組みあわせて行くと、十二支の最後の二つ「戌・亥」が余ってしまいます。この干支が空亡です。(※「甲子」「乙丑」「丙寅」…「癸酉」の生まれのグループの人は、戌と亥の干支が空亡です)
次の年は、余ってしまった干支「戌」から始まるので、申と酉が空亡になるのですが、これ以上説明すると複雑なので、空亡の成り立ちはこれくらにします。
空亡の解き方(解空)
ここまではいいですか?さて、話は解空に戻りますが…
空亡は各十二支の「冲、支合、三合」で解けるとされています。
また、ややこしい言葉が出てきました。少し説明しますね。これ以外にも方合(ほうごう)の4つで解空するとする考えがありますが、今回は大きく分けて、「冲(ちゅう)」と「合(ごう)」を考えて見ます。(※今回は簡易的に解空を利用するので、支合、三合、方合を一つの合として扱います)
「冲(ちゅう)」とは
冲とは、十二支を円形に並べたとき180度になる関係です。昔から「向かい干支」「逆さ干支」とも呼ばれる干支の事です。下図を見て下さい。
子—午 |
丑—未 |
寅—申 |
卯—酉 |
辰—戌 |
巳—亥 |
この6組が冲となりますが、分かりにくいので、干支を方位に当てはめた下図をご覧下さい。
上図を見ると分かりやすいと思いますが、真反対の関係で反発する関係です。この図が無くても自分の十二支から数えて6番目が沖になります。ちなみに古代中国ではお見合い相手に6歳違いの人は選ばないという風習があったそうです。
「合(ごう)」とは
合とは、十二支のうちの2つの支が、手をつなぎ合うことを言います。何故、この組み合わせになるかは、説明すると長くなるのでしませんが、下の組み合わせを覚えておいて下さい。(※以下は3つの合(支合、三合、方合)の中の支合の組み合わせです)
子—丑 |
亥—寅 |
戌—卯 |
酉—辰 |
申—巳 |
未—午 |
昔から和合すると力が強まるとされ、結びつきが強くなると考えられています。冲とは反対に、お互いに惹かれ調和するのが合なのです。
オリジナルな解空の解釈
ここからは、僕のオリジナルな解空の利用の仕方を述べたいと思います。昔からよく、冲の相手は避けろと言われたり、いや、時に幸運をもたらす相手だと言われたり、占い師によって全く逆の事を言われたりしました。
どっちなんだ?と怒りとも取れる声が聞こえてきますが、僕が色んな占術を学んできた占い師の端くれとして言える事は…
凶に凶が重なれば吉となり、さらに吉が重なれば大吉となる
…という事です。何かの名言のようですが、今僕が考えました(笑)
これは西洋占星術のアスペクト(星と星の角度)から来た考えでもあるのですが、占星術でも星が180度の関係をオポジションといって、ぶつかり合う関係、真反対の関係として、悪く捉え警戒しますが…
これも時と場合によって、幸運な星の位置関係と占断します。それはどんな時かと言えば…
運気が下がって悪い時期は、反目の星はポジティブな影響をもたらす。
…という事です。これを干支に置き換えると…
前にも言いました「向かい干支」「逆さ干支」は
運気が弱っている場合、冲の刺激に耐えられず不運になるより反対に、運気が充実し、世界を広げ、前向きな影響をもたらしてくれます。
しかし、これだけではまだ不安ですよね。そこで、もう一つ、干支の合を加えてあげることです。そうすれば、空亡などの運気が落ちた時期を、大運に導く、大吉に変換させることが出来ます。
これが、この記事のテーマ「毒を以って毒を制す」…的な、僕が考えるオリジナルな解空の解釈です。
さらに具体的な解空の使い方
しかし、これだけでは、まだ空亡が解けた訳ではありません。実際に「冲(ちゅう)」や「合(ごう)」をどう使うか?という問題で、色んな方法が考えられますが、僕からアイデアがあります。それは…
一つ目のアイデア
空亡の時期に「冲」や「合」にあたる干支のお守りを持つ事
例えば、僕は午年生まれですが、僕の干支から見て「冲」の干支は子です。それから「合」の干支は未になりますから、それら2つの干支のお守りを身につけるということです。(※「冲」「合」の説明文の組み合わせ表を確認して下さい)
この方法は、お守りでなくて、解空干支のアイテムなどを部屋に飾っても構いません。僕なら、かわいいネズミや羊などもモチーフにしたグッズをコレクションしますね。
二つ目のアイデア
空亡の時期に「冲」や「合」にあたる干支生まれの人と積極的に会う事
ただし、これには一つ注意が必要です。それは、常に側におく人は「合」の干支の人で、刺激やアドバイスなどを得る人には「冲」の干支の人を選ぶと言うことです。
例えば僕なら、仕事の関係で、毎日一緒に同じプロジェクトに関わる人を未(ひつじ)年生まれの人と行い、苦言やアドバイスをもらう先輩などを選ぶ場合、子(ねずみ)年生まれの人に相談する…と言った具合です。
ただし、友達や恋人などに、この理論を使ったり、相手にしゃべってしまうと、ひんしゅくを買うので注意して下さいね(笑)
空亡を使った相性を詳しく知りたい方は…
不思議と縁の出やすい「空亡の相手との付き合い方を考える」…をご覧下さい。
今回のまとめ
さて、今回は少し長くなってしまいましたが、いかがでしたか?これは僕オリジナルな空亡の解き方(解空)ですので、四柱推命に詳しい方や専門の人からの苦情は受け付けませんので、悪しからず(笑)
また、こういった空亡時期の運気を上げる方法は、気持ちの部分が一番大切ですので、お守りやグッズ選びなど気楽に遊び感覚で、されるのが一番だと思います(※人選はダメですよ!笑)
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございます。みなさんに幸せが訪れますように。Ryusho