【かみさまのおはなし】神さまたちが、どうやって日本の国をつくったか知っていますか?







まぁ、その話はテーマが変わるので、今回は置いておいて…(笑)
今回は『読んでみるとめちゃくちゃ面白い、古事記』についてお話ししたいと思います。




というわけで(どうゆうわけだ…笑)、今回は…
『神さまたちが、どうやって日本の国をつくったか知っていますか?』というテーマで、進めたいと思います。
そして今回の内容は大きく分けて以下の3つです。
- 僕が古事記を学び始めた理由
- 古事記を読むにあたっての予備知識
- 古事記を学ぶ人に読んでもらいたい本
…となっております。
特に最後の古事記を学びたい人に読んでほしい『かみさまのおはなし』は必見です!


昭和15年(1940年)に刊行された『カミサマノオハナシ』を復刻した本で、80年の時を経て復刊されるにあたって、カタカナだった原文を、ひらがなと簡単な漢字に置き換え、現代の子どもたちに読みやすく編集した児童書(童話)です。
お楽しみに。。。
それと今回は少し長くなるので、僕の古事記を学び始めた理由については、飛ばしていただいて構いませんよ(笑)…それでは早速、参りましょう!
目次
古事記を学び始めた理由
このブログに、よく来て下さる方でしたら、僕が西洋系の占い(占星術・タロット)やヒプノセラピスト(米国催眠療法協会認定)であることはご存じだと思います。
僕がこれらを学び始めたころ(20年くらい前)はまだ、よく言えば純粋、悪く言うと単純で、あまり世の中を疑うことを知らず、西洋文化(この当時はアメリカ)は凄い!世界一!…と思っていました。
だからと言って、日本の文化を軽く考えていたわけではありません。日本文化の祭りや七五三や節句なども、きちんとしていましたし、子供のころは神社が、遊び場となっていて、現代の子供よりは日本文化にどっぷりとつかった子供時代でした。
しかしながら、学校では日本のルーツについてはあまり学ばなかったと記憶しています(昭和の時代でも…)
ただ幸い、母方の祖父(大正生まれ)が学校教育(特に歴史)に疑問を持った人だったので、子供向けの歴史絵本や神話(日本昔ばなし)の本をたくさん送ってくれていて、本棚を埋め尽くしていました。

『因幡の白うさぎ』や『やまたのおろち退治』『浦島太郎』なんかも絵まで思い出すことができます。(※古事記に含まれる神話)
でも、神さまの『国づくりの話』など、いわゆる日本のルーツをきちんと読んだことはありませんでした。
もちろん『古事記』や『日本書紀』など『記紀』と呼ばれる本も持っていました(当然、祖父が送ってきていた)が、内容が漢字ばかりで、読んでいる途中で投げ出してしまった記憶があります(お恥ずかしい話です。。。)
そんな僕を目覚めさせてくれる出来事が、大人になってから起こります。それはヒプノセラピーの資格を取るときに知り合った外国人(アメリカ人男性とロシア人女性)の会話の中で起こりました。
もちろんこの時、恥をかかないように僕なりに英語や英語圏の文化なんかを勉強していました。そのため聖書(旧約・新約)パールバック版も読んでいました(タロット研究のため)し、ギリシャ神話も多少知っていました(占星術研究のため)
ある一人のアメリカ人男性が、僕が日本人であることを知ると日本のルーツについて興味があって君に教えてもらいたいと言ってきました。(※友達のロシア人女性に翻訳してもらった)
えっ、日本のルーツ???あんなに外国の勉強したのに…と焦りました。そして、その時僕は初めて、自分の国のルーツや神話について、何も答えられないことに気づいたのです!(恥ずかしかった。。。)

おまえは何者だ! お前のアイデンティティは何だ! お前のルーツは? お前という人間が知りたい!
…なんてことです。
そんなストレートに聞く?…って思うかもしれませんが、海外に行って経験してみて下さい(笑)

それから僕は、日本の歴史の勉強を始めました。特に古代史と近代史を中心に勉強しました(学校の歴史であまり学ばなかったところ)
それまでの僕は…お魚で言うと頭と尻尾がかけている歴史感でした。

ただ少しだけ聖書を学んでた事で、その頭の部分、つまり日本の神話『古事記』を学ぶことが大切だと気付いたのです(えらい遠回りでしたがね。。。)
聖書(新・旧)も神話が主です。現代のアメリカ人も毎週末に教会へ行かない人も増えてきたと聞きますが、聖書を知らない(一度も読んだことのない)人は、ほとんど居ないと思います。(※これは僕の感覚です)
でも残念な話ですが日本では『古事記』を知らない(一度も読んだことのない)人がほどんどだと思います(※98%くらい?…これも僕の感覚です)
僕も偉そうに言えなかったのですが…世界中で自国の歴史に疎い(あまり知らない・関心がない)のは日本人くらいです!(本当にお恥ずかしい話です。。。)
古事記を読むにあたっての予備知識
最近、ネットやSNSの普及のおかげで、そんな恥ずかしい自分たちのことに気づき始める若者も増えてきました。

『古事記』は読んでみると、めちゃくちゃ面白いです!
日本最古の史書とされていますが、神話で描かれた『国づくりの話』として読んで欲しいのです。
ただし、原書は漢文・和化漢文・和文となっていて、現代文になおしたものでも、難しい漢字が多く、特に神さまの名前は漢字の羅列で、読むのも一苦労です。
そこで僕が、これから少しだけ『古事記』を読む前の予備知識として、解説に挑戦したいと思います。


ジブリ『もののけ姫』の山神(大イノシシ)や、『千と千尋の神隠し』の八百万の神々とかも出てくるので、僕向きです!…まぁ『古事記攻略』として聞いて下さいね!
古事記の編纂時期と構成

■古事記 編纂経緯
- 飛鳥時代681年【第40代】天武天皇(てんむてんのう)⇒ 稗田阿礼(ひえだのあれ)に命じ
- 奈良時代712年【第43代】元明天皇(げんめいてんのう)⇒ 太 安万侶(おお の やすまろ)が完成させた。
天武天皇が28歳で高い識字能力と記憶力を持つ稗田阿礼に『帝紀』及『本辭』などの文献を「誦習」させ、その後、元明天皇の命を受け、太安万侶が、阿礼の「誦習」していた『帝皇日継』(天皇の系譜)と『先代旧辞』(古い伝承)を編纂し『古事記』を完成させました。~ Wikipedia調べ ~
ちなみに『古事記』と並んで日本の史書とされる『日本書紀』も、同年681年に天武天皇が命じ、720年【第44代】元正天皇(げんじょうてんのう)代に完成しました。
■古事記と日本書紀の違い
- 古事記 =【ストーリー】神話ベースの物語 (国内向けに書かれた)
- 日本書紀 =【ヒストリー】実話ベースの歴史書 (外国向けに書かれた)
細かく覚える必要はありませんが、イメージだけは掴んでおいてくださいね!
古事記の内容攻略
■ 古事記の構成
まず『古事記』は、上・中・下の3巻からなります。
- (上)天地創生(てんちそうせい)~ 天孫降臨(てんそんこうりん)
- (中)【初代】神武天皇(じんむてんのう)~【第15代】応神天皇(おうじんてんのう)
- (下)【第16代】仁徳天皇(にんとくてんのう)~【第33代】推古天皇(すいこてんのう)


実は『古事記』は(上)巻が全体の約8割を占めていて、この部分の神話が、めちゃくちゃ面白いんです!
ちなみに(中・下)巻は歴代天皇の系譜の記述が主で、特にその事績が記されていない【第24代】仁賢天皇から【第33代】推古天皇までの10人の天皇を欠史十代(けっしじゅうだい)と言うそうです。~ Wikipedia調べ ~
では次に、いちばん面白い『古事記』(上巻)の、その神話の世界観について、少しだけ説明したいと思います。
古事記【上巻】神話の世界観
■神話の世界観

- 聖書(旧約)では、まず神がいて(絶対神・一神教)世界が創られる(神は6日で世界を創り7日目にお休みになった)天地創造ですが、
- 古事記の神さまたちは、まず混沌の世界があって、それから神さまがお生まれになり、その神さまが、また新たな神さまを産んで、世界(主に地上世界)を創られ(産んで)いく天地創成(てんちそうせい)となっています。
こう言った、世界(宇宙)が先にあって、たくさんの神さまが登場(生まれ)ながら創成する部分はギリシャ神話に近いと思います。
■国生みの世界観
つぎに押さえておいて欲しい世界観は、日本という国が生まれる前の世界観です。

- 高天原(たかまがはら)⇒ 天上の世界(八百万の神が生まれ住む地)
- 葦原中国(あしはらのなかつくに)⇒ 中間の世界(葦の葉がざわめく未開の地)
- 黄泉国(よみのくに)⇒ 地下の世界(地下の泉を意味し死者の地)
…の三層構造となっております。
こうした世界の、いちばん初めに、おいでになったのは、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)と、高御産巣日神(たかみむすびのかみ)と、神産巣日神(かみむすびのかみ)という、偉い神さまがたで、この※三柱(みはしら)の、神さまが、この大きい世界をおつくりになりました。(※神さまの数え方)~ 『かみさまのはなし』より抜粋 ~

この三柱の神さまが、高い雲の上の高天原(たかまがはら)においでになり、そののち、次々と神さまがお生まれになります。
そして二柱のひとり神さまと、五組のつがい神さま(男女の神)がお生まれになって(※これを神世七代(かみのよななよ)と呼ぶ)
いちばん最後にお生まれになった神さまが、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と、伊邪那美命(いざなみのみこと)という神さまでした。

天の神さまたちは「今、地上の世界は、まだ、ふわふわして、浮いています。これから二人で行って、しっかり固め、よい国を、つくってもらいたい」ともうされ、お二人に、天之沼矛(あめのぬぼこ)という高天原(たかまがはら)の、宝物をを授けます。~ 『かみさまのはなし』より抜粋 ~
いざなぎのみことは、天之沼矛(あめのぬぼこ)を、天から下の世界にかかっている天の浮橋(あまのうきはし)で、混沌の海におろし、かき回します。すると、その矛先から落ちたしずく(しおみず)が固まって、まっ白い島(※おのごろ島)になりました。※神さまがつくった一番最初の島
これが。。。いざなぎ、いざなみのみこと、による国生みのおはなしの一節ですが。。。


そんな人に向けて、僕がいま一番おすすめしたい本が『かみさまのはなし』です。
古事記を学ぶ人に読んでもらいたい『かみさまのおはなし』という本
小学校低学年程度で習う漢字で、全文書かれていますし、フリガナもふってありますから安心です。

内容も『古事記』を読んでいる…というよりは、童話や神話、ファンタジーを読んでいる感覚ですね!


グリム童話も、結構怖い物語が入っていますが…
イザナミのみことが、火の子を産んだ火傷が原因で、黄泉国(よみのくに)にお隠れになった後、イザナギのみことが、イザナミに会いに行き、約束を破って本当の姿見てしまい、怒ったイザナミに追いかけられるシーンは。。。


でも安心してください。この他にも『因幡(いなば)の白うさぎ』の話や『八岐大蛇(やまたのおろち)』退治に、『天岩屋(あまのいわや)』の話、『山さちひこと海さちひこ』の話などなど、童話もたくさんありますから。。。
ただしやはりメインのお話は『かみさまの国づくり』で、先ほどの『古事記』上巻の天地創生(てんちそうせい)から天孫降臨(てんそんこうりん)で、日向国(ひゅうがのくに)高千穂峰(たかちほ)に降臨した瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が、
天照大神(あまてらすおおみかみ)の命により、葦原中国(あしはらのなかつくに)を統治し、その※子孫が神武天皇(初代天皇)になるまでが語られています。※ににぎのみことの、ひ孫のお一人、神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれひこのみこと)が神武天皇です。

1930年に赤橋幼稚園を創立した藤田ミツ氏が、日本神話を子ども向けに分かりやすく届けたいとの思いから1940年に『カミサマノオハナシ』として書き上げた童話です。日本で初めての子ども向け古事記と言われていて、挿画は中西良男の指導のもと宇治山田市早修国民学校の7人の児童が描いています。~ Wikipedia調べ ~
1966年にはカタカナ書きを現代仮名遣いに改めた『かみさまのおはなし』が出版され、2002年に再版。2019年には『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)で紹介され、発売前重版となった話題の1冊です。
原作者の藤田ミツ氏は、自身の幼稚園においても、この本を園児たちに読み聞かせることで、日本神話を身近なものとして伝えていたそうですが。。。
実はこの本、上皇后、美智子さまが、今上天皇(令和天皇陛下)が幼かったころ(浩宮さまのころ)に読み聞かせをしていた本であるということでも知られていて、浩宮さまの本棚に、無造作に差し込まれていた、ご本だそうです。

まとめ

僕も今回の記事を書くにあたって『かみさまのおはなし』を読みましたが、面白くて一気に(半日で)読んでしまいました。
もちろん古事記を学ぶには、色んないい本がたくさん出版されていますが、とにかく初めて読む人とか、お子さんに読み聞かせをする本としておすすめします。


最初のあれ???…ああ、僕が古事記を学び始めた理由ね!…確かにあれは要らなかったかもね。

