「私たちの魂はいつも闘っている。
…私たちの魂は、他人の経験が自分にはない…というジレンマと闘っている」
「その闘いの中で自我が生まれ…しだいに我欲に変わる。我欲は単なる他人の映し鏡。
…だが私たちは、その鏡に映る姿を、自己だと勘違いをする」
「我欲の世界は所詮…他人の鏡。どんなに闘っても勝つことはない」
「この世に存在する全てのもの…にはそれぞれ魂が宿る。
…活気に満ちた風の踊り…古木に宿る小さな芽…そして、忙しく働く植民地のアリたちにさえも」
「宇宙は全てをデザインし、そこに魂を宿らせる」
「だが私たち人間は…他人の鏡と闘っている。愚かにも…自我と魂の分裂のために闘っている」
「生き残るため、世の混乱と秩序のため、他人の鏡に負けないよう
…構造を造り出し、維持することに闘っている」
「世は、この事を ”エゴ” と呼ぶ」
「エゴ こそが、人間社会が造りだした、大きな映し鏡だ」
「だがエゴは、魂との出会いを恐れている。
…何故なら魂は自由だから…唯一社会に構造化されない存在だから」
「もし君に、経験できる魂があるならば、エゴから逃れられるかもしれない」
「これが、私たちが最も深い魂を探す目的…これこそが魂の復活。
…そして、これこそが本当の魂の闘い」
「それでもエゴは、自我こそが唯一絶対の自己として、その鏡に姿を映させる」
「その時、君は…鏡に映った自身の存在に疑問を持たなければならない。
…まさに一時的であったとしても、アイデンティティーから自身を切り離さなければならない」
「私たちが知っている、すべての基礎。これまで積み上げてきた積み木を、崩さなければならない」
「君にそれが出来るのか?…本当に出来るのか?…問いかけてみる」
「その勇気が、自分にはあるのか?…と問いかけてみる」
「お金を稼ぐためだけの仕事を諦め…路上生活になるかも知れない恐れ。
…友だちを失い…孤独になるかも知れない恐れ」
「これら未知なるものへの恐れは、魂が求めるものを具現化する力を妨げる。
…魂が完全に体験することの邪魔をする」
「それでも君は…魂と向き合えるのか?」
「魂は決して無理強いはしない。ただ魂は待っている。
…君が恐れを乗り越え、気付いてくれることを待っている」
「君は…本気で魂と向き合えるのか?
…魂が破壊され、本当の自分が分らなくなっても…向き合えるのか?」
「君は…魂を、本気で取り戻すつもりがあるのか…と」
-魂の闘い- リュウショウ・オカモト